SSIDが確認できない時のトラブルシュート
無線LAN環境でSSID(Wi-Fiネットワーク名)が表示されない場合、様々な原因が考えられます。
この記事では、主な原因とその確認・対処方法を分かりやすくまとめます。
主な原因
1. AP(MR)が特定SSIDのみ送信できていない
- 設定ミス(特定バンドのみ、802.11ax 互換性など)が考えられます。
2. AP(MR)の故障
- この場合、すべてのSSIDで同様の問題が起きます。
3. クライアントデバイス側の問題
- 端末に依存するケース。
4. SSIDが秘匿(Hidden SSID)設定になっている
- 端末上のネットワーク一覧に表示されません。
5. Local status pageでバンドが無効化されている
- 電波自体が出ていない可能性があります。
チェックポイント・確認方法
1. APの詳細ページで「broadcasting」状態か確認
手順
- [Wireless] > [Access points] > 対象MRを選択 > [Summary] > [SSIDs]
- 該当SSIDが「broadcasting」になっているか確認します。

- Tag制御による個別送信設定の場合は、管理画面上で特定APのみ送信になっている表示になります。

2. SSIDがHiddenになっていないか確認
手順
- [Wireless] > [SSID availability]
- 該当SSIDが「Hidden」になっていないか、設定を確認します。
- Hiddenの場合、端末からはSSIDが見えません。

3. RFスペクトラムからBSSID/MRの存在を確認
手順
- [Wireless] > [RF spectrum]
View old version
- 対象MRのBSSIDを控えておきます。

- 別のMRを選び、希望バンド(例:5GHz)で「Interfering APs」を表示し、ブラウザ検索でBSSIDを探します。
- SSID名・使用チャネルもここで確認できます。 例の場合、CW9166D1 のBSSID を確認したいため、MR52 を選択する。


View new version
- New version のUI の場合、確認をシンプルとするためBSSID は表示されないが検出している場合は、画像のように表示されます。

4. ワイヤレスパケットキャプチャでビーコン確認
- MRがTXキャプチャ対応モデルの場合のみ利用可能(EOSモデルは不可)。
- [Network-wide] > [Intelligent Capture For access points]
- フィルタ条件:`wlan host [BSSID] and subtype beacon` (InterfaceはWireless指定)
- ダッシュボードでもキャプチャ結果が確認可能です。
wlan host BSSID and subtype beacon |


5. 周辺MRでのパケットキャプチャによるビーコン確認
- 周辺のMRでもパケットキャプチャが可能です。
- 詳細な手順はコミュニティ記事を参照ください。
6. Local status pageで電波出力がOFFになっていないか
- 初期セットアップ時に「OFF」で保存すると、無線出力が止まります。
- 設定保存前に、電波出力状態がONになっていることを必ず確認してください。

7. 機器の初期化/再起動の実施
- 上記、設定上は異常が見られないが、周辺デバイスでBSSID も見られない場合は、
デバイス側の一時的な問題、故障の切り分けとして初期化/再起動を実施して改善がみられるか確認してください。
まとめ
SSIDが見えない場合は、「設定」「機器状態」「クライアント」「Hidden設定」「出力状態」など、複数の観点から順に切り分けて確認することが重要です。
参考情報
- Hidden_SSIDs
- Using_Tags_to_Broadcast_SSIDs_from_Specific_APs
- Packet_Capture_Overview
- RF_Spectrum_Page_Overview
- AP_Neighbors
- 障害切り分けとしてのファクトリーリセット-初期化-の重要性
- Resetting_Cisco_Meraki_Devices_to_Factory_Defaults_jp