■はじめに
本記事では、「イーサネットのアップリンク速度が低下 (Ethernet uplink speed degraded)」というアラートの概要と切り分け方法についてご紹介いたします。
お使いのデバイスにて本アラートが発生した際、本記事がトラブルシューティングの一助となれば幸いです。
■本アラートの概要
![スクリーンショット 2025-02-14 003100.png スクリーンショット 2025-02-14 003100.png](https://community.meraki.com/t5/image/serverpage/image-id/42080i034A9D4D06B4042E/image-size/large?v=v2&px=999)
本アラートは、主に MR のイーサネットポートが 1 Gbps (1000 Mbps) 未満でリンクアップしている場合に発報されます。
MR のイーサネットポートは 1 Gbps に対応しており、対向デバイスとリンク速度およびデュプレックス設定を Auto negotiate する仕様となっておりますが、何らかの要因により 100 Mbps や 10 Mbps でリンクアップすることがございます。
1 Gbps でリンクアップすることが想定されるにもかかわらず本アラートが発報されている場合、次項をご参考にトラブルシューティングを実施いただけますと幸いです。
また、本アラートは2024年9月ごろから徐々に展開されたものですので、最近本アラートが出るようになったからといって必ずしもそのタイミングで問題が発生し始めたわけではなく、MR 自体は以前から 1 Gbps 未満でリンクアップしていた可能性もございます。
■本アラート発報時の基本的な切り分け方法
・対向デバイスのポート設定および仕様の確認
まずは、前提として対向ポートのリンク速度が 100 Mbps などで設定されていないか、そもそも仕様として 1 Gbps に対応しているかご確認ください。
・物理的な切り分けの実施
意図せず本アラートが発報されている場合、多くのケースでポートや LAN ケーブル等の物理的な破損 (物理層の問題) が原因となっております。
そのため、以下内容の物理切り分けをご実施いただくことで、原因箇所を特定し、事象を改善できる可能性がございます。
対向ポートを別のポートに変更してみて事象が改善するか?
->これで事象が改善した場合、対向ポートが物理的に破損している可能性が高いものとなります。
LANケーブルを別の良品に交換してみて事象が改善するか?
->これで事象が改善した場合、使用していたLANケーブルが物理的に破損している可能性が高いものとなります。
LANケーブルの規格や構成環境に問題はないか?
->1 Gbps でリンクアップさせるためには Cat5e 以上の規格の LAN ケーブルを使用する必要がございます。また、ケーブル長が100 m を超えていたり、RJ45のジャック (J/J) を挟んでいる場合、電圧低下により 1000BASE-T の基準を満たさない可能性がございます。
・ネゴシエーションや MR 内部プロセスの一時的な問題であるかの確認
一時的な問題によりネゴシエーションに失敗していたり、MR の内部プロセスに一時的な問題が発生している可能性もございます。
この点を切り分けるため、MR の「再起動」および「初期化」を実施いただき、事象が改善するかご確認ください。
「初期化」の方法につきましては以下ドキュメントをご参照ください。
Resetting Cisco Meraki Devices to Factory Defaults - Cisco Meraki Documentation
https://documentation.meraki.com/General_Administration/Support/Resetting_Cisco_Meraki_Devices_to_Fa...
■切り分けを行っても原因箇所が不明、事象が改善しない場合
上記をご参考に全ての切り分けをご実施いただいても問題が解決しない場合、または何かご不明点がある場合は、お気軽にサポートまでお問い合わせください。
なお、その際はより効果的なサポートをご提供するため、実施済みの切り分け内容及びその結果をケースにてご共有いただけますと幸いです。
Cisco Meraki テクニカルサポート - Cisco Meraki Documentation
https://documentation.meraki.com/General_Administration/Support/cisco_meraki_support_jp