今回は、Meraki ダッシュボードに新たに追加された Endpoint Agent Monitoring 機能をご紹介します。
この機能は、Cisco ThousandEyes のエンドポイントエージェントを Meraki ダッシュボードから一元的に展開・管理できるようにするもので、リモートワーカーを含むユーザー体験の可視化とトラブルシューティングを大幅に効率化します。
Endpoint Agent Monitoring とは?
Endpoint Agent Monitoring は、エンドユーザー端末にインストールされた ThousandEyes Endpoint Agent から収集したデータを活用し、
- アプリケーションまでの経路を含めたエンドツーエンドの可視化
- ユーザーの体感品質に基づくトラブルシューティング
- リモートワーカーを含む全社的なユーザー体験の分析
を可能にする機能です。
ユースケース
Endpoint Agent Monitoring を利用すると、例えば次のようなシナリオで力を発揮します。
- 「特定拠点のユーザーだけ Webex 会議の品質が悪い。」
- 「在宅勤務ユーザーから、SaaS アプリケーションが“遅い”という問い合わせが多い。」
- 「Wi-Fi・WAN・インターネット・SaaS のどこにボトルネックがあるのか切り分けたい。」
エージェントは、以下のような情報を収集・可視化します。
- ネットワークパフォーマンス(遅延、ロス、ジッタなど)
- HTTP / DNS / ネットワークテスト結果
- Webex などのアプリケーション向けの動的テスト結果
- 端末視点の経路情報(どの区間で問題が発生しているか)


Meraki ダッシュボードから連携
Endpoint Agent Monitoring の詳細な設定手順は、ドキュメントに記載されていますが、ここでは大まかな流れのみご紹介します。
前提条件(ライセンスやOSなど)の確認
Meraki ダッシュボードで Endpoint Agent Monitoring を有効化
- 「新機能を試す」から有効化
- 「Connect ThousandEyes」よりThousandEyesアカウントの連携
ThousandEyes Endpoint Agent を各端末にインストール
テストおよびモニタリングの設定
導入のメリット
Endpoint Agent Monitoring は、Meraki と ThousandEyes を組み合わせることで、「ユーザー体験の見える化」と「問題箇所の切り分け」を一段と進めるための新機能です。
- ユーザーからの「遅い」「つながらない」に、より根拠を持って対応したい。
- ネットワーク・アプリケーション・端末のどこに原因があるのかを、客観的に示したい。
といったニーズをお持ちの方に、ぜひ一度お試しいただければ幸いです。
📄参考ドキュメント:
Endpoint Agent Monitoring with ThousandEyes Configuration Guide(英語)