障害切り分けとしてのファクトリーリセット(初期化)の重要性

sakoshako
Meraki Employee


はじめに

Meraki 機器で障害が発生し、切り分けを進める中で、デバイスの工場出荷時状態へのリセット(ファクトリーリセット)をサポートから依頼させていただく場合があります。本記事では、ファクトリーリセットが必要となる理由や方法、そして再起動との違いについても解説します。

 

️ファクトリーリセットが必要な理由

デバイスで障害が発生した際に切り分けとしてリセットを行うのは、設定や一時的なソフトウェアエラーによる問題を排除するためです。ネットワーク機器が想定外の動作をする場合、その原因は設定や一時的なソフトウェアの障害に起因している可能性がございます。ファクトリーリセットを行うことでこれらの要因を排除することができ、ハードウェア故障と判断することができます。また、ファクトリーリセットは、RMA(機器交換)を行う上での判断をするためにも必要な対応となります。

 

「ファクトリーリセット」と「再起動」の違い

再起動と初期化では、動作上は似ておりますが、以下の点で異なります。

●再起動

・デバイスの一時的な動作のリフレッシュを行いますが、設定やデータは保持されます。

・再起動によって一時的な不具合やメモリリークが解消されることはありますが、根本的な問題の解決にはつながらない場合があります。

●ファクトリーリセット

・設定やデータをすべて削除して出荷時の状態に戻すため、問題の根本原因がソフトウェアやファームウェアに起因している場合に効果的です。

・初期化によっても問題が解消されない場合、ハードウェアの故障の可能性が高いものとなります。

 

リセットの方法

デバイスが完全に起動している状態で、「Reset」「Restore」「↺」いずれかのラベルのついた小さい穴のボタンをペーパークリップなどの先端部が細長いもので、15秒間以上長押しして離すことで、デバイスが出荷時の状態にリセットされ、再起動が発生します。

具体的な方法はドキュメントをご参照ください。

※リセット実施後には、LAN IPの取得方法がDHCPに戻るため、DHCPによる払い出しがない環境では、ローカルステータスページより Static IP や PPPoE の設定を行う必要があります。

 

まとめ

デバイスで発生した障害に対するトラブルシューティングの一環としてファクトリーリセットを実施することは、再起動とは異なる対処法となります。ファクトリーリセットを行うことで設定やソフトウェア要因を排除し、ハードウェア故障か否かを判断の基準になります。問題の根本原因の切り分けのために、サポートから依頼された場合は、ファクトリーリセットの実施をお願いします。

 

関連するドキュメント

・Cisco Merakiデバイスを出荷時の状態へリセット - Cisco Meraki Documentation
https://documentation.meraki.com/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E/General_Administration/Support/Resettin...

 

・RMA確認事項 - Cisco Meraki Documentation
https://documentation.meraki.com/General_Administration/Support/cisco_meraki_support_jp/RMA%E7%A2%BA...

 

・Cisco Merakiデバイスのローカル ステータス ページの使用 - Cisco Meraki Documentation
https://documentation.meraki.com/General_Administration/Tools_and_Troubleshooting/Using_the_Cisco_Me...

 

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