MerakiダッシュボードにVRFページが登場!

Matt8
Meraki Employee

Merakiダッシュボードに新たな「VRF」ページが「オーガナイゼーション」メニュー配下に追加されたことにお気付きでしょうか?
この新機能により、「オーガナイゼーション」全体でVRF(Virtual Routing and Forwarding)インスタンスを作成・管理できるようになりました。今回は、このVRF機能の概要と主な特長、活用シーンについてご紹介します。

VRF(Virtual Routing and Forwarding)とは?

VRFは、ネットワーク機器上で複数の仮想的なルーティングテーブルを作成し、ネットワークを論理的に分割できる機能です。これにより、同一のスイッチやルーター上で複数の独立したネットワークセグメントを運用でき、例えば社内業務用端末、IoT機器、決済端末などをレイヤ3(IPルーティング)で完全に分離することが可能です。

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MerakiダッシュボードでのVRFの主な特長

  • オーガナイゼーションワイドのVRF管理
    • ダッシュボードから「オーガナイゼーション」内の対応デバイス(Catalyst 9000シリーズやMS390など)にVRFを一元作成・割り当て可能。
  • 重複IPアドレスの利用が可能
    • VRFごとに独立したルーティングテーブルを持つため、異なるセグメントで同じIPアドレス帯を使用しても競合しません。
  • 強力なネットワーク分離
    • VRF間は原則として通信不可。必要に応じてファイアウォール等で連携(ルートリーク)も柔軟に設定可能。
  • MPLS不要でシンプル運用
    • VRF Lite方式のため、MPLSや複雑なBGP設定なしで論理分割が実現します。
  • 柔軟な拡張性
    • OSPFなどの動的ルーティングもVRFごとに有効化でき、マルチテナントやネットワーク統合の際にも便利です。

 

主な活用シーン

  • マルチテナント環境
    • サービスプロバイダーや複数部門を持つ企業で、1台の物理スイッチで顧客/部門ごとにネットワークを分離。
  • ゲストネットワークの分離
    • 社内ネットワークと来客用Wi-Fiを同じスイッチで安全に分離。
  • ネットワーク統合時のIP競合回避
    • 異なるネットワークを統合する際、アドレス帯の重複があっても再設計不要。
  • IoTや決済端末のセキュリティ強化
    • 社内端末とIoT/決済系を物理分離せず論理的に隔離。

 

本機能は、IOS XE 17.18.1以降のCatalyst 9000シリーズやMS390、Cloud Managed Catalystスイッチにてご利用いただけます。

詳しくは Cisco Live での VRFプレビューをご覧ください!